志田龍太郎

東京大学修士→30代セミFIRE元数学教諭(麻布高など指導)/アクチュアリー数学,統計検定1級(2025年に再挑戦)/数検1級→高3・漢検1級→教諭時代に合格/ブログ+SNS運営/AmazonAssociates連携

2024/11/7

F分布(表)の意味と自由度からベータ分布との関連を徹底的に理解する方法

標本分布の代表例としてカイ2乗分布→t分布と学んできました。そしてついにこの流れでのラスボスのF分布に突入します。 カイ2乗分布は標本の偏差平方和が従う分布でt分布は標本平均を不偏分散で標準化した値が従う確率分布でしたね。 F分布とは標本分散の比が従う分布のことで、F分布を用いると分散分析(実験計画法へと続くので奥が深い)が可能となります。(『統計学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール113』より) これら3つの分布(カイ2乗分布、t分布、F分布)を学べば推定・検定の内容が理解できますので一緒に頑張り ...

2024/11/6

t分布の自由度が変わる理由を正規分布との違いによる根拠をわかりやすく説明し期待値と分散が存在しない標準コーシー分布とコーシー分布を解説

正規分布で出てきた中心極限定理(CLT)を覚えていますか? このようなものでしたよね! 中心極限定理の例 https://www.muscle-castle.com/standard-normal-distribution-normal-distribution-expected-value-variance/ 中心極限定理の前提はもっと広いです! 期待値と分散を持つ同一の確率分布からの標本の和は正規分布に近づいていくという内容が中心極限定理でした。 しかしここで分散(標準偏差=σ)がわからない場合は、困 ...

2024/11/6

ベータ分布をメインに順序統計量を多項分布から導出しディリクレ分布へと応用(期待値と分散も導出)

カイ2乗分布を終えたので次はt分布へと進むつもりでしたが、このtweetのように考えてt分布へと進む前にベータ分布を先に学ぶ方が良いと思いました! https://twitter.com/nananairu7/status/1742559799730987133 カイ2乗分布の次にベータ分布を学ぶ理由 確かに!一般的な参考書ではカイ2乗分布の次はt分布へと進みますけど統計検定1級の受験者に1番人気の『現代数理統計学の基礎』などの参考書ではカイ2乗分布はt分布よりずっと前で解説されていますからね。何か意図が ...

2024/11/6

カイ2乗分布の意味とは?期待値と分散の計算をしヘルマート行列を用いて標本平均と標本分散が独立になることを説明

この記事は『統計学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール113』などで書かれているカイ2乗分布が持つ意味を説明するために書きました。カイ2乗統計量が標本分散の定数倍に等しいことを順を追って導いていきます。標本という概念がところどころに登場しますので徐々に慣れていきましょう。 正規分布から導かれる分布について考えていきます。カイ2乗分布やt分布やF分布がありますが、この記事ではカイ2乗分布を扱います。 正規分布の記事を未読の方はこちらをご覧くださいね。 https://www.muscle-castle. ...

2024/11/6

故障率から考えるワイブル分布を初心者にもわかりやすく説明しレイリー分布との関係について解説

偶発的に起きるイベント間隔を表現する分布で指数分布を学びましたが、指数分布はよく使われますが欠点があります。 どのような欠点ですか? 指数関数はイベントが偶発的に起こる(故障率が一定)仮定で用いますが世の中には故障率が一定となる事柄は少ないです。 https://www.muscle-castle.com/exponential-distribution-expected-value-variance/ 故障率一定の分布が指数分布 故障率が減少関数の場合と故障率が増加関数の場合は、それぞれ製品の初期不良、 ...

2024/11/6

対数正規分布の意味と正規分布との関係を考えながら期待値と分散を計算します

パレート分布を覚えていますか? パレート分布は超お金持ちの分布のイメージでした。 https://www.muscle-castle.com/standard-power-function-distribution-power-function-distribution-pareto-distribution-expected-value-variance/ パレート分布を知れば世の中が見えるようになるかも! 『統計学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール113』によるとパレート分布は低所得者層の分布を ...

2024/11/6

正規分布の確率密度関数の求め方と期待値と分散と標準偏差の導出計算と標準化の重要公式と中心極限定理からスターリングの公式をわかりやすく証明します

いよいよ正規分布を解説します。正規分布は中心極限定理のため確率分布の王だと思っています。 統計学に馴染みがない方でもグラフの形自体はどこかで目にしたことがある有名な分布ですね。 正規分布が絡む計算はガンマ分布の記事で紹介したNO1公式を用いる機会が多いです。ガンマ分布の記事を未読の方はそちらのチェックからおすすめします。 https://www.muscle-castle.com/erlang-distribution-gamma-distribution-expected-value-variance/ ...

2024/11/5

ガンマ分布(アーラン分布)の期待値と分散と積率母関数を用いた再生性と指数分布との関係性を意識した分布関数の導出

指数分布からの流れでラプラス分布とパレート分布を学習してきました。ラプラス分布とパレート分布はともに2つの指数分布から作られる分布でした。 https://www.muscle-castle.com/standard-power-function-distribution-power-function-distribution-pareto-distribution-expected-value-variance/ パレート分布の作り方 次はどのような分布ですか? 指数分布を複数個集めたガンマ分布を考えま ...

2024/11/5

パレートの法則からパレート分布・第2種パレート分布とべき関数分布と標準べき関数分布と指数分布と一様分布の関係性を解説し期待値と分散を計算します

お金持ちの人口分布はどのようになっているかご存知ですか? 正規分布になるのではないですか? 世の中の多くの事柄は正規分布に従いますが、異常値などの分布は特別な分布に従うことが知られています。これはビジネス界隈では働きアリで例えられることで有名なパレートの法則というこの世を支配すると言っても過言ではない法則が基盤となっています。参考『「超」集中法 成功するのは2割を制する人』 ある一定以上の金額を持ったお金持ちの人口分布はパレート分布という分布に従っています。 パレート分布をメインに色々な分布を教えてくれる ...

2024/11/5

ラプラス分布の期待値と分散について確率変数の変換と標準化を交えて解説します

指数分布の次の分布はどの分布ですか? 指数分布が組み合わさってできる分布はいくつかあるのですが、今回は2つの指数分布の差で作られるラプラス分布について解説します。 https://www.muscle-castle.com/exponential-distribution-expected-value-variance/ 指数分布はさまざまな分布と知り合いの分布です! この話題は統計検定1級やアクチュアリー数学といった難関資格での頻度は低い傾向にありますので、掲載されている参考書は少ないです。加えてデルタ ...